笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字716は「更」。スポーツはどんどんルール変更すべきだ

今日の漢字は「更」。更新、更改、今更、更正。

 

   ルール変更で試合が面白くなることは多い。代表的なのは、バレーボール。以前バレーボールは15点制の5セットマッチ。しかもサイドアウトと言ってサーブ権を持ったチームがそのラリーを制して初めて得点となる。逆に相手チームがラリーを制すると、サーブ権が移動するだけで得点にはならない。実力拮抗チーム同士の対戦だと、サーブ権が移動するだけでなかなか得点が入らない。だから試合時間が長く、テレビ中継泣かせであった。それをラリーポイント制の21点先取に変えたところ、試合がスピーディになった。必ず点がどちらかのチームに入るからドキドキ感があし、わかりやすい。最後の5セット目はジュースなしの15点先取で試合終了というのも、スピーディ化に拍車をかけている。バレーボールはラリーポイント制へのルール変更で劇的に面白い試合となった。

 

   バレーボールの劇的変化のもうひとつは守備専用選手リベロの配置。バレーボールはどうしても背の高い選手が有利だから背の低い選手の活躍の場が無かった。しかしリベロの配置で背が低くても俊敏性と守備力のある選手が活躍できる下地を作った。これは従来の常識を覆し、バレーボール人口のすそ野の広がりにつながった。リベロがラリーをつなげることでハラハラ感も増した。国際バレーボール協会のナイスなルール変更だったと思う。

 

    お次はバスケットボール。これは、スリーポイントシュートが追加されたこと。それ以前はゴールポスト付近で背の高い選手たちがガシガシと肉弾戦を展開することが多かった。長身選手を揃えればそれだけ有利だったが、背の低い選手の活躍の場が少なかった。これにスリーポイントシューターとして長距離砲を育て、効率的に得点するチームが有利になった。しかも左右をワイドに使う戦略アップにもつながり、パスの展開もバラエティに富み、大逆転もありと格段に面白くなった。たった3点シュートの得点パターンを加えるだけで劇的に試合展開が変わるという、先見の明があったルール変更と言える。

 

   最後は柔道のカラー柔道着化。カラー柔道着が当時議論になった時に、日本の伝統を汚すとか、青色の選手の方が目立って勝ちやすいなどの反対意見が多かった。しかしいざカラー柔道着に舵を切ると、実に見やすい。最初は違和感があったが、見慣れるとどうということはない。逆にお互いの動きがよりはっきとわかる。昔の白柔道着時代の古い映像を見ると、逆に2人の取り組みがわかりずらい。当時議論になった青が強そうというのも全く根拠がなく、どちらの技が決まったか審判も視覚で判断できるので、誤審を生みにくくなった。この例は典型的な「変えてみたら意外と良かった例」だったといえる。

 

   他にも、サッカーの勝ち点変更(勝ちが2⇒3)や、ラグビートライの点数変更(4⇒5)、あるいは野球の敬遠の際の投球省略(申告敬遠)など、ルールや点数変更が行われている。

   スポーツは選手のレベルやクオリティも上がるし、観客の目も肥えていく。スポーツを普及させる側も観客をより楽しませようとエキサイティングな演出をする。だから時代の流れや人々の趣味嗜好に連動してどんどんルール変更を行い、より楽しめるスポーツに進化してほしいと願うのである。

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この企画は更に検討が必要だ