今日の漢字683は「岐」。鉄道ヲタクは多岐にわたる
今日の漢字は「岐」。多岐、分岐、岐路、岐阜、讃岐、壱岐。
鉄道ヲタクには、多岐にわたるさまざまな種類がある。
・時刻表鉄。鉄道の運行計画や時刻表をこよなく愛する人。
昭和時代の一人旅には、時刻表が必須アイテムだった。
・スジ鉄。本来は鉄道会社で運行管理に使われている「ダイヤグラム(ダイヤ図)」を愛好する人たちを指す。
・撮り鉄。列車の写真撮影に情熱を燃やす人たち。古い車両、蒸気機関車、リゾート列車、新型車両など、とにかく車両を撮影。お目当ての車両が入線してくると、先頭に蛾のようにたむろする習性がある。また、蒸気機関車の撮影時は鉄路のベストポジションに先回りし、煙を吐いてやってくる蒸気機関車をひたすら待つ。その移動はもっぱら車であることが多いから、列車運行会社からすると、あまりいいお客さんではない。
・乗り鉄。列車に乗ることが好きな人たち。これらはいいお客さん。大概JR全線制覇などを目標に、青春18きっぷを最大限駆使して長時間乗車を敢行。さすがに50歳を過ぎると、お尻が痛くてとても長時間電車に乗ることはできないが、電車好きにはたまらない。私の知り合いに乗り鉄がいるが、何年もかけて全線乗車に取り組んでいる。何かの本で読んだが、JR全線乗車を終えた強者は、その次は私鉄もしくは路面電車かロープーウェイにチャレンジするらしい。
・葬式鉄。鉄道路線の廃止や車両のラストランを見送りたがる人たち。ラストランは超混雑の3密状態で苦しくなる。
・探検鉄。廃線跡や秘境駅などを探検する人たち。北海道では室蘭本線の小幌駅という、マニアには有名な秘境駅がある。
・音鉄。走行音や駅メロを録音する人たち。列車の走行音、発車チャイム、車内放送などを録音する。
・文字鉄。鉄道に関する文字が好きな人たち。
・ミニ鉄。外で大きな鉄道模型を動かす人たち(人が乗れるものもある)
・収集鉄。鉄道関連品を集めて眺める人たち。切符は元より、行き先表示の板など。昔は灰皿というのもあった。
・技術鉄。電気やブレーキなど鉄道の工学系分野が好きな人たち。
・妄想鉄。自分なりの架空路線やウソの電車について仮想する。全く地下鉄のない街に地下鉄の路線図を引いてみたり、首都圏に勝手に新路線を引くなどの妄想を膨らませるもの。妄想だけに人畜無害であるが、やや暗い趣味か。
・模型鉄。屋内で好みの模型を集めて動かす人たち。
・ゲーム鉄。鉄道ゲームをプレイする人たち。電車でGOや桃太郎電鉄など、ゲームで遊ぶのが好きな人は、ある意味明るくて今風。桃太郎電鉄は複数人数で遊べる双六なので、皆で楽しめる。
・見る鉄。他人が撮った鉄道映像を眺める人たち。NHKBS1では電車による旅番組が定番であるし、書店には電車のDVDが並ぶ。ユーチューブで電車の走行風景を見ることもでき、家で気軽に楽しめる。
・ミステリー鉄。鉄道ミステリーが好きな人たち。松本清張や西村京太郎シリーズはド定番。鉄道と殺人事件と、いかにも起きそうなことを書く作家さんの想像力には舌を巻くが、以前はよく起きた夜行列車での殺人事件が、最近は夜行列車が次々に廃止され、なかなかネタにならないのではないかと心配してしまう。
世の中、いろいろな鉄道ヲタクがいるが、ジャンルも多岐の玉石混淆。自分に合ったニッチな鉄道趣味を始めるのも、いいかもしれない。
そういう私のささやかなプチ鉄道ヲタクの夢は、日本の新幹線全線制覇である。(簡単そうだが北海道人には辛い)