笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字679は「蒸」。蒸し風呂(サウナ)の思い出

今日の漢字は「蒸」。蒸気、蒸発、蒸留、あさりの酒蒸し。

 

    サウナ、日本語で言えば「蒸し風呂」の思い出。

    たまに週末、スーパー銭湯に行ってサウナに入ることがあるが、中高年で満杯。コロナ禍にも関わらず、中高年の週末のささやかな楽しみと思えるくらい、サウナで汗を流すことは娯楽の一種である。知人の男性は、毎週日曜日の午前中にスーパー銭湯に行き、サウナで汗を流すという。昼から体がだるくならないのかと聞いても、「午前中だからこそリフレッシュできるし、午後からは月曜日からの仕事に備えて思惑を高められる。何と言っても午前中なので、とても空いている」という。私は、休日の午前中にお風呂に入ってしまうと、体がふやけてしまい、午後から何もできなくなる。風邪をひかないか心配にもなる。やはり理想は、17時くらいから入り、サウナのテレビで大相撲を見る。これが生きている実感だと個人的に思っている。

 

   サウナにまつわるエピソード。

   20年前、中国に旅行したときのこと。上海のホテルに泊まると、そこにサウナがあった。夜、暇だったので、サウナに行った。外国人宿泊者の多いホテルだから何とかなるだろうと、地下にあったサウナに行く。普通に脱衣し、サウナに入り、水風呂に入り、再度またサウナに入り、小一時間ほど汗を流す。さて、上がってゆっくりソファーで寝そべるかと思って風呂を出ると、高校生くらいの青年がタオルを持って待ち構えているではないか。「?」。中国語もしゃべれないし、かと言って英語も通用しなさそうだから立ちすくんでいると、つかつかと寄ってきて、全裸の私の体をタオルで拭き始めるではないか。私は王様か戦国武将になった気分で、イチモツも隠さぬまま、青年がしこしこと私の体を拭くのを、なすがままに対応した。ひととおり体を拭きおわって、彼は私から離れたのだが、その瞬間、イチモツを握られたり、くわえられたり、性的な行為に及ぶのではないかと、一瞬頭をよぎった。しかし、他に客もいる脱衣所でそんなことをするはずはないだろうが、「もしこのまま別室にでも連れ込まれたらどうしようか」などと、いらぬ妄想をしてしまった。

 

   幸い彼は、脱いだ衣服の入ったロッカーを指さしたので、「はーパンツを履けということか」と納得し、何事もなかったようにサウナ用のパンツを履いて、ソファーのある休憩室へと向かったのであった。いわゆるサウナのサービスの一つだったというわけ。

 

   あーやれやれ。青年にイチモツを見られたのはとても恥ずかしかったが、タオルで体を拭かれるのは、行水後、小兵に体を拭かれる織田信長を想起してしまった。その青年は、アルバイトとしてそのサウナで男性の体を拭く役目を担っていたのだろうが、毎日毎日、男性宿泊客のイチモツを見ながら体をしこしこ拭くのも酷だなーと同情したのであった。

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蒸発皿という言葉も死語になりつつある