笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字656は「率」。宝くじ1等の当選確率はとても低い

今日の漢字は「率」。比率、打率、視聴率、効率、円周率。

 

    宝くじは国民に夢を与えるギャンブル。しかしギャンブルらしくないイメージ展開で消費者に宝くじを買わせている。TVCMでも石田ゆり子を起用し、夢を買いましょうとPRしている。

 

   しかしながら私のまわりで7億円など当たった人は見たことがない。7億円どころか1億円すら聞いたことがない。

    私が旭川に住んでいた頃、もの凄く宝くじの当選確率の高いタバコ屋があり、全国でも紹介され、宝くじ販売日には長蛇の列であった。また、年末ジャンボ宝くじの発売日には、必ず東京新橋のチャンスセンターで宝くじを買う人がニュースで紹介される年末の風物詩となる。これだけ多くの人が買うのに、私の周りでは、百万円が1回当たった人がいたくらいである。当選者は当然当たったことを口外しないから噂になることがないのだろうか。

 

    私は宝くじに当たったためしはないから、購入もしていない。指をくわえてただ見過ごすだけである。

   宝くじ1等の当選確率は200万分の1。1等と前後賞はセットでないから、7億円が当たる確率は1000万分の1を下回る。

    日本の交通事故死亡者数は2800人ほど(2020年)。人口で割ると4万人に1人。宝くじ7億円が当たる確率はとめどなく小さいのである。

 

   宝くじはかつては1億円ほどだったが、サッカーくじの導入で売り上げが頭打ちになったことが大きい。サッカーくじはBIGの登場とキャリーオーバー制度で最高15億円。宝くじを運営するのは総務省所管の財団法人、サッカーくじ文部科学省の外郭団体。当選金額が増えたのは、省庁間の利権の争いの結果でもある。

 

   国は7億円だ10億円だと最高金額を連呼して射幸心をあおる。民間の事業者なら悪徳商法と摘発されそうなものだが、国が堂々とギャンブルを推奨しているから手に負えない。

   宝くじがなぜ国家の独占事業かといえば、それが極めて効率のいい「ぼったくり」事業だから。ギャンブルには期待値がある。ラスベガスのルーレットの期待値は95%。1000円賭けると950円が戻ってくる。パチンコは80%。競馬などでも65%ある。しかし宝くじの期待値は45%。期待値が50%を下回る宝くじやサッカーくじは世界で最も割の悪いギャンブルなのである。

 

   経済学では、宝くじは「愚か者に課せられた税金」と呼ばれている。それだけ割に合わないギャンブルなのに、「自分だけは特別」と自分が世界の中心にように錯覚する。しかし宝くじを買う人は、いつも「自分は特別」だと信じて宝くじを購入する。客観的に考えれば、当たるのはずのない1等を夢見て、無駄なお金をつぎ込んでいるとしか思えない。

 

   ユーチューバーが1千万円を元手に宝くじを買い、いくら当たるか検証していたが、確か300万円くらいだった。期待値以下であるが、アホなことをしているもんだと鼻白んだ記憶がある。また、よくよく考えれば、街のあちらこちらに宝くじ販売所があり、おばちゃんが1人で宝くじを売っているが、その維持費や人件費を考えれば、国民がどれだけ税金を払っているのかよくわかる。冷静な判断をしていくのが得策なのである。

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軽率な対応には注意しよう