今日の漢字624は「双」。ラジオは双方向性を発揮できるメディアである
今日の漢字は「双」。双葉、双子、双眼鏡、双六。
ブログを書くようになってから、ラジオを聞くことが多くなった。その理由は、机でパソコンに向かってブログを書くが、どうも耳が寂しいから。音楽でもユーチューブでも音があればいいのだが、音楽は飽きっぽく、ラジオ番組の方が何となく落ち着く。
あとはラジオ活用の大きな目的がネタの収集。このブログを書くためのテーマ、いわゆるネタが意外とラジオに埋まっているのである。
そのネタとは、ラジオの各番組で寄せられるリスナーからの「メッセージテーマ」。ラジオ番組のパーソナリティは、リスナーとの双方向のコミュニケーションを図るために、メッセージテーマを募集し、メールで寄せられたメッセージを番組内で紹介していく。
そのテーマが意外にブログのネタにもなり得るのである。
例えば、先日のとあるラジオ番組のメッセージテーマは、「すっきりしたこと、すっきりしなかったこと」。メールでは大掃除ですっきり、携帯の契約先を変えてすっきり、散髪や美容室に行きすっきりなど、さまざまなリスナーからのすっきりメールを紹介していた。
そのネタに私はひらめき、断捨離で加湿器のコード(しかもコードのみ)を破棄してしまった顛末を「すっきりしたこと、すっきりしなかったこと」との観点からブログに書いた。
このようにネタ収集のひとつの手段として、ラジオのメッセージテーマは面白い。各番組パーソナリティも趣向を凝らしてテーマを募集するから、自らがテーマに対して思考を深めれば、それをネタにすらすらとブログを書けるような気がする。
ところで、ラジオのメールだが、寄せられた匿名の名前を「ラジオネーム」というのだと遅まきながら知った。メールが主流となる前のラジオ局への投稿は、ハガキかFAXに限られていた。ハガキは数日前から投函されるから、世間話的なものが多く、しかも匿名は「ペンネーム」と言われていた。
今はペンネームでハガキを出す人は皆無だが、それに代わるダイレクトなメールのおかげで、ラジオとの絆はより一層深められている。とにかくメッセージが早く届くし、パーソナリティもパソコン上でメールをチェックしていればいいので、効率的である。
インターネットの普及で、ラジオの広告出稿も落ちるほか、若者のラジオ離れなど、ラジオ業界には逆風が吹く。しかしラジオは死んでいない。その根拠は、テレビと違い、投稿という方法でパーソナルなコミュニケーションがラジオは図れるし、ネットと違って受動的に不特定多数の人の耳に触れるメリットがある。テレビが伝えられない細かい情報が伝えられるし、防災にも強い。
さらにラジオには、メッセージが読まれると嬉しいという人間の欲を満たす機能もある。
というのも以前、私はとあるメッセージテーマに対してメールを投稿し、ラジオ番組で紹介されたことがある。
ラジオで自分のラジオネームが呼ばれた時は嬉しかったし、文面も紹介されてさらに喜びの気分に浸れた。それはプチ成功体験にも思えた。自分の投稿が紹介されるということは、つまり番組のディレクターかパーソナリティの感性に私の文章がひっかかったからに他ならず、第三者から「評価された」と思えることがいいし、私の思いが多くのリスナーに伝わるという醍醐味がある。そのあたりはブログやツイッターのいいねとも少し違う。ラジオはまだまだ双方向性を発揮できるメディアだと思えるゆえんはそこにある。