今日の漢字590は「第」。お笑い第7世代は誰?
今日の漢字は「第」。落第、及第、次第、聚楽第。
お笑い第7世代という言葉があるが、なぜ7番目なのかということが、今ひとつ語られていない気がする。私の場合は第7どころか、第1やら第4世代かもしれないが、そもそもどのような歴史的変遷で今、第7世代なのかを調べてみた。
ネット情報ではあるが、第1世代から今に至る芸人列伝を捉える。
第2世代・・横山やすし、西川きよし、タモリ、ツービート、明石家さんま、オール阪神巨人
第3世代・・とんねるず、ウッチャンナンチャン、山田邦子、ダチョウ倶楽部
第4世代・・ナインティナイン、ロンブー、ネプチューン、爆笑問題、くりぃむしちゅー
第5世代・・チュートリアル、バナナマン、アンガールズ、ブラマヨ、博多華丸大吉、渡辺直美
第6世代・・サンドウィッチマン、オードリー、かまいたち、笑い飯、ハリセンボン
第7世代・・宮下草薙、ゆりやんレトリィバア、3時のヒロイン、ミルクボーイ
と相成った。
お笑いの勢いと、漫才ブームの下地は第2世代の人々が作ったと思う。「THE MANZAI」のブームで、ツービート、B&B、紳介竜介、コント赤信号らが連日テレビに出演し、漫才やコントを繰り広げた。年末の紅白歌合戦の裏番組で漫才番組がオンエアされたこともあった。
バラエティに芸人が出て、ひな壇を飾るようになったのは、第5世代くらいからだろうか。
しかしその源流は、私が思うに、日本テレビの「天才たけしの元気が出るテレビ」からだと思う。当時は司会のビートたけしを中心に、松方弘樹、高田純次、野口五郎らが雛壇で脇をかため、VTRとトークで番組が進行した。そのモデルが今のバラエティの雛壇化に引き継がれていると思う。
第3~第4世代くらいの、司会業もでき、自分の冠番組として輝きを放つ世代とは違い、第5世代以降は、その他大勢で盛り上げるという立ち位置が登場した。その裏側には、日本テレビ「エンタの神様」で発掘された芸人がブレイクし、その後うまくひな壇芸人として収まるという仕事の仕方が一般的となった。アンガールズ、ブラマヨ、渡辺直美などはその先鞭をつけたと考えられる。
それが自然と第6、第7世代に引継がれている。
エンタの神様は不定期放送なため、新しい芸人発掘の場がなくなったものの、その代わりM-1やR-1グランプリ、女芸人グランプリで優勝や準優勝した芸人が一気にブレイクし、お茶の間を賑わせている。ミルクボーイや3時のヒロインはその象徴的な存在であろう。
しかし、その裏ではブレイクしたものの、その後鳴かず飛ばずで視聴者からすっかり忘れられた存在になる芸人も珍しくない。波田陽区、レイザーラモンHG、天津木村、ムーディ勝山、たのしんご、スギちゃん、とにかく明るい安村、日本エレキテル連合、にゃんこスター。
次から次へと消費されて棄てられていった芸人たちがいる。芸能界は浮き沈みが激しいと言われるが、掃いて棄てるほどの芸人たちが芸能界の表舞台から消え、人知れず活動が沈静化していくことの空しさはある。
最近は消費期限もどんどん短くなっていき、あっという間に忘れ去られる。それなりにテレビに出続け、息の長い芸人となるための苦労もたいへんなのだろうが、運の要素もあるだろう。
冒頭に記載された各世代の代表的芸人さんは、消えるかもしれない荒波を乗り越え、独自性、独創性、運を味方につけて生き残っている。ある意味リスペクトしながらこれらの芸人を見る視点があってもいいかもしれない。