今日の漢字578は「滑」。滑走路を持つ空港の愛称を考える
今日の漢字は「滑」。滑空、滑走、滑落、常滑市。
滑走路を疾走する旅客機と言えば空港。
日本には101箇所の空港がある。
しかも空港によっては、愛称がつけられている空港があり、知恵を絞ってさまざまな愛称を付ける造語好きな日本人の特長が見られる。
膝を打つネーミングから、痛々しいネーミングなど、いろいろある。
例えば、
富山きときと空港
徳島阿波踊り空港
高知竜馬空港
宮崎ブーゲンビリア空港
ざっと見ただけでも、何とか我が地域の空港をPRしようと、工夫と趣向を凝らしてネーミングしている。
このなかで、一番痛々しいのは、富山きときと空港の「きときと」。意味不明。
ホームページで調べると、「きときと」は富山弁で「新鮮な」という意味。
全国で初の方言を愛称に使用した空港だと強く主張している。しかし調べないとわからない空港って親しみが持てるだろうか。秋田めんこい空港や、じぇじぇじぇ岩手空港の方がはるかにいい。「きときと」のマイナー方言をメジャーにしようという浅ましさを感じる。
少しふざけた愛称のおいしい山形空港とおいしい庄内空港。「おいしい」は食、景色、祭り、温泉など、すべてがおいしいを意味する。しかも県内に2空港あるが、どちらもおいしいをネーミングとしている。
山形のおいしいはお米?さくらんぼ?景色?祭り?いまいちピンと来ない。
ネーミングの主張とは裏腹に、山形の特長がうまく落とし込まれていない。いわゆる名前倒れではないかと思う。
話はそれるが、そもそも山形のような県に空港が2つ必要かも疑問である。県の面積は、一応日本で9番目の大きさであるが、順番に見ても、岩手(花巻)、福島(福島)、長野(松本)、新潟(新潟)、秋田(秋田、大館)、岐阜(なし)、青森(青森、三沢)と、ほぼ1県の1つの空港。しかも山形庄内間の距離は約100キロ。車で2時間程度の距離である。その程度の距離に空港が2つもあるのは解せない。政治家が我田引水ならぬ我田引空と思われてもしょうがない。
著述家の内田樹が、その答えを地元の人に聞いたところ、「藩が違うから」と返ってきたという。そんなアホなと呟いてしまいそうだが、県内でも政治的綱引きが行われているようである。県民の血税が投入されて作られたことを思うと、何とも解せない。神戸空港や静岡空港が随分反対された記憶が甦るが、いい加減空港を公共事業のネタにしてほしくない。
一方、ナイスなネーミングは鳥取砂丘コナン空港。アニメとの連動でこちらはなかなか画期的。名探偵コナンを描く漫画家青山剛昌が鳥取県の出身であることから、砂丘とのコラボでつけられた。観光資源が砂丘しかない超地味な鳥取県のアイデア勝ちかもしれない。
では、自分が勝手に考えたエア空港の愛称ネーミング。
北海道代表ということで、北海道に限定。
旭川空港・・大雪アニマル空港、大雪シロクマ空港、北の国から空港。
大雪山系の大自然と旭山動物園のコラボレーション。いまひとつ特長のない旭川だが、ここは旭山動物園の力を借りよう。もしくは富良野が近いから、ここは田中邦衛の力を借りたい。
竜馬空港があれば、五稜郭空港があってもいい。また、夜景は世界にPRできる伝家の宝刀。これをPRしない手はない。
冬の冷たいオホーツク海にはクリオネが似合う。毛がにもうまい。聞くだけで行きたくなる。北の最果ては演歌が似合う。オーバーザロシア空港。
女満別空港・・知床流氷空港。知床ベアー空港。
世界遺産の知床と、網走の代名詞である流氷をミックス。もしくは知床に生息するひぐまに敬意を表する。
帯広空港・・夏空なまらでっかいどう空港。大空と大地の中で空港。
NHK連ドラと方言のミックス、もしくは足寄町出身の大御所松山千春の名曲を付けよう。
みなさんも自分住む近くの空港の愛称を考えてみてはいかがだろうか。