笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字568は「称」。愛称のあだ名で呼ぶべきかどうか

今日の漢字は「称」。対称、仮称、偽称、一人称。

 

    小学校で、愛称、いわゆるあだ名で呼び合うのをやめようという動きがあるようだ。

    あだ名は親しみをもって呼ばれる場合と、イジメのように呼ばれる場合があり、特に身体的特徴をネガティブな呼び方呼ぶと、本人にとっては苦痛である。だからあだ名で呼び合うのを禁止しようという動きである。

 

   ところで、さまざまなメディアや過去の事例から、あだ名の傾向を見てみたい。

・名前から想定されるあだ名・・松任谷由美ユーミンミキティ加トちゃんザキヤマヤスケンハセキョー

・全く関係のないところ、過去の振る舞いや趣味などからくるあだ名・・Qちゃん、木田画伯(元日ハム投手)

・身体的特徴からくるあだ名・・マッチ(マッチ棒のように細かったことから)

・アニメや漫画、ドラマからくつあだ名・・トラ(広沢克己渥美清に似ているから)、ゴジラ松井

一般名詞・・いわゆる代名詞(「太陽にほえろ」のゴリさんや、ジーパン、マカロニ)

 

   ネットで「あだ名、芸能人」で調べると、ごっそりとあだ名が出てくる。知名度のあるものから、仲間内でしか使われないものなど、玉石混交。芸能人でもこれだけ多いのだから、一般人はもっと多い。小・中学生のあだ名が高校、大学で全く違ったものに変化するということも普通に起こり得る。

 

私の身近な例では、

名前で言えば、聖子という女の子がセコちゃん、山田君はヤマ、武藤君はムティ、小林君はコバと短縮系が多かった。

アニメ系では、ジャイアンバカボン。見た目まんまのキャラクターはおそらく全国各地に生息すると思われる。

ジョンレノンが好きな男はレノン。格好いい。

身体的特徴では、アゴがしゃくれていた男は「猪木」。カツラでもないのに、毛の生え方が不自然なことから、「アデラン」。

いつも静かに考え事をしているから博士や師匠。デブのカネゴンで「デブゴン」もいた。

 

    まあ創造力とインスピレーション、読みやすさや呼びやすさを駆使したいろいろなあだ名があって、思い出すだけで楽しくなってきた。やはり高校生の時に各人に付けられたあだ名がバラエティ豊かで一番記憶に残っている。

 

   私の個人的な話だが、高校時代につけられたあだ名が大学でも生き残り、社会人とともに消え、高校、大学の同窓会でしか聞かれなくなった。しかしたまに同窓会で自分をあだ名で呼びかけられると、恥ずかしいながらも、懐かしくも新鮮な響きとともに、青春時代が蘇ってくる。

 

    小・中学生のいじめ防止であだ名を禁止したとしても、高校生くらいの分別ある年齢になると、自然発生的にあだ名が付けられることは想定の範囲内。なぜなら、芸能人やタレントなどのあだ名が無くなるわけではないから。あだ名が市民権を得ている範囲においては、小さい頃のあだ名禁止は付け焼刃の対応でしかない。いじめの根本はもっと別のところにある。

 

    それは制服や校則で生徒をしばり、子供の頃から「みんな一緒」「他の子と違うことをしないでね」の画一的な教育方針で、多様性を認めない今の教育界自体の改革がなされない限りは、あだ名禁止など「表面的な改革」だとしか思えない。

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敬称は略します