今日の漢字563は「稼」。老後でも稼ぐ。その前に考えることは

今日の漢字は「稼」。共稼ぎ、稼業、稼働。

大前研一氏は、著書「50代からの稼ぐ力」で、大前経営塾の受講者に「老後にいくつやりたいことがあるか」の質問に対し、二つ以上答えられる人はほとんどいないという。

そこで大前氏は、「老後には、やりたいことが20個くらいないとダメだ」とアドバイスしている。それは、

・屋外でできること

・屋内でできること

・ひとりでできること

・グループでできること

の4つに分けた領域で、それぞれ5つくらいないと充実した老後をエンジョイできないという。

そしてそれらの「やりたいこと」は、現役時代に遅くとも50代で始めなければならない。リタイアしてから始めようと思っても、体力が衰え、感性も鈍る。

老後のライフプランを、若いうちから立てておかねばならない。

では、そのマトリクスを埋められるのか、考えたい。無理やり頭をひねって５個ずつ出してみた。

ひとりでできること

一人旅、カラオケ、執筆、勉強、筋トレ、スポーツクラブ、サッカーくじなどのプチギャンブル。

グループでできること

パークゴルフ、読書会、サークルでの学び、カラオケサークル、ボランティア、とりとめのない雑談（飲み会）

屋外でできること

散歩、自転車、スポーツ観戦、城探訪、ドライブ、スキーやスノボ。

屋内でできること

読書、瞑想、写経、料理、屋内スポーツ（テニス）、プラモデル作り。

５個ずつ捻り出すのもひと苦労。これをすべてやるのは無理だし、体力が続かない。ただし、これらの趣味をバランス良く取り入れれば、リタイアしたあとも充実した毎日を過ごせる。

少なくとも、何もせずにショッピングセンターの大型テレビの前で、１日高校野球を見るとか、１日中パチンコ店に入り浸るなどという生活態度になることはない。

先日、たまたま平日の休暇で、ホームセンターに行く用事があった。そのホームセンターに隣接してボウリング、カラオケ、ゲームセンターが併設されアミューズメント施設があった。ゲームセンターを覗いてみると、高齢者らしき男女数人が暇そうにコインゲームに興じている。皆一人ぼっちでコイン片手に黙々と競馬ゲームやコイン落としをしている。

んー。皆暇つぶしで来ているとしか思えない。パチンコはあっという間にお金が吸い取られるが、コインゲームはそれなりに１日遊べる。どう見ても楽しそうでない高齢者がゲームをしている姿を見て、「ここに無目的で来てはいけない」と決意を固めたのである。

１日をもう少し充実して過ごせないか。半面教師として、上記の５項目ではないが、もう少しアグレッシブに行動していきたいと思う。

ところで大前氏の「稼ぐ力」は、ＩＴの技術を身に付け、リタイアしても10万円くらい稼げる人間になれということを述べている。確かにそれはその通りであるが、同氏のようにアクティブに活動できるのはほんの一握り。その部分は個人的には参考にならないが、10万円は無理としても、リタイア後の人生で少しでもお金を稼ぎ、なおかつ稼いだお金を使いながらアグレッシブに生きる提案は参考になると思う。