今日の漢字540は「手」。二番手に光を当てよう
今日の漢字は「手亅。握手、挙手、拍手、手術、歌手、岩手。
二番手というのは、なかなかつらい。
「二位じゃ駄目ですか」と言った蓮舫議員ではないが、二位や二番手だと人々の記憶に残らないし、インパクトは全くない。
日本一の山は富士山。では二位は?
世界一の山はエベレスト。では二位は?
リオデジャネイロオリンピック陸上100m金メダリストはウサインボルト。では二位は?
2020箱根駅伝の優勝チームは青山学院。では二位は?
これに答えられる人がどれだけいるか。
一位や優勝者、優勝チームは常に脚光を浴びるし、社会全体が持ち上げるから知名度は抜群。PR効果も絶大。歴史にも長く残る。しかしニ位や二番手に甘んじた人やモノはほとんど見向きもされない。
金メダリストを見ればよくわかる。日本人金メダリストは、世間からちやほやされ、1週間テレビに出続けるくらい天上の人となる。そのあとの競技人生やキャリア、選手引退のあとのメディアでの活躍などで大きな箔がつく。一方、二位(銀メダル)以下は、表彰式直後は持ち上げられるが、その後次第に忘れ去られる。
一例を挙げると、柔道銀メダリストの篠原信一氏は、タレント生活をしている今も、負け犬的かつ自虐的な芸風を売りにしている。もし彼が金メダルに輝いていれば、彼のタレントでの立ち位置も随分違ったものになったと思う。
都市の二番手に目を移すと、北海道の場合、人口一位の道都札幌の知名度は抜群。冬季オリンピックを開催したこともあり、世界に通じる都市名とも言える。
では、人口二位の街は?
本州のほとんどの人は函館と答えるのではなかろうか。しかし実は旭川という道北の街で、人口は35万人を超え、函館の28万人を凌ぐ。
旭川は旭山動物園の行動展示で一躍有名にはなったものの、それ以外はラーメンしかない街で地味。歴史のある一大観光都市函館から大きく水を開けられている。
北海道に限らず、どの県を見ても、県庁所在地がどうしても有名になりがちだが、人口二位の街に思いが及ぶことはない。唯一、群馬県の県庁所在地前橋よりも新幹線が止まる高崎の方が有名なくらいか。(人口は高崎の方が多いのも、うなずける)
「二番手や二位にもっと日の目を当てよう」運動を展開しても良いのではないか。
エベレストに及ばないK2(ゴッドウインオースィン)や富士山に及ばない北岳の知名度をもっと上げよう。
世界の国の面積一位はロシア、二位はカナダ。
青森県の一位は青森。二位は八戸。これはわかりやすいか。
山形県の一位は山形。二位は鶴岡。
岩手県の一位は盛岡。二位は一関。
二位や二番手に焦点をあてる視点をもちたいものだ。