笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字538は「伝」。箱根駅伝はオリンピックへの登竜門

今日の漢字は「伝」。伝達、伝令、伝統、伝播、遺伝、宣伝、自伝。

 

   箱根駅伝の話題でもうひとつ。

   その前の記事はこちら。

 

laughing-egao.hatenablog.com

 

 

   箱根駅伝は今や大学生アスリートの目標となっている。

 

   高校陸上の長距離競技で活躍した選手は、進学する際は箱根駅伝の常連校や強豪校を目指す。だから自然と関東の大学に優秀な選手が集まる。箱根駅伝自体は関東学生陸上競技連盟主催のいちローカル大会。私は関西の大学出身なので、関西の大学にも出場枠が欲しいが、そうなると全日本の大会となってしまう。全日本大学駅伝の方が本来はランクが上のはずだが、なぜか地方大会の方が人気という不思議な現象である。

   これも日本テレビ読売新聞社、メインスポンサーのサッポロビール箱根駅伝を地道に育て、巨大スポーツビジネスとキラーコンテンツに仕上げたからである。

   箱根駅伝がこれ程までの盛り上がりを見せるのも、ここ10年から15年くらいのような気がする。

 

   その盛り上がり戦略の一端を担うのが、少子化による大学のPR戦略である。

 

   正月に箱根出場校がテレビで連呼されると、知名度は大きくあがる。これにより1月から2月の受験シーズンにはその大学の受験生が増えるという相乗効果が期待できる。

    青山学院が初優勝したあと、青学の受験生が大幅に増えたという事実がある。こうした他校の成功体験を参考に、知名度を上げたい学校は、箱根出場を虎視眈々と狙っている。

 

   駅伝、マラソンはクリーンなイメージがあり、大学のイメージアップには有効。選手の頑張りでシード権や出場権を獲得すると、大学のイメージもグンと上がるから、大学側も必死である。上武、中央学院、城西、帝京、神奈川大や山梨学院の常連校のみならず、最近では平成国際大学麗沢大学駿河台大学など新興の学校も駅伝に力を入れており、箱根駅伝知名度を利用した学生の争奪戦は続く。

 

   以前、箱根駅伝の距離が最大20キロ程度とフルマラソンに比べて短いことから、マラソン選手が育たないという批判があった。箱根で大活躍した選手であっても、箱根で燃え尽きてしまい、社会人になっても伸び悩むという現象が生じた。山の神として一世を風靡した柏原選手(東洋大)も富士通入社後は怪我に泣かされ、いつの間にか引退したという噂を聞いた。

 

    過去のオリンピック代表選手に、箱根駅伝経験者が少ないという事実もあったようである。

   しかし最近は大迫(早稲田)、服部(東洋)、中村(駒沢)と3人の東京五輪ラソン代表選手が箱根駅伝経験者で、その問題も杞憂に終わっている。今は箱根駅伝経験者は、卒業後も実業団でレベルの高い練習を積むことで確実にレベルアップしている。

 

   日本人選手はアフリカ勢に押され、なかなかメダルが取れない。東京五輪で代表3選手の頑張りにより上位入賞に至れば、箱根駅伝OBとしての名が轟き、より一層箱根駅伝が盛り上がる。マラソン日本代表への登竜門として、箱根駅伝への注目度がさらに上がることは、間違いない。

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