笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字530は「箱」。箱根駅伝は今から楽しみだ

今日の漢字は「箱」。重箱、筆箱、千両箱、目安箱、箱館(函館の旧字)。

 

   箱根駅伝の予選会があった。

 

    今年はコロナ禍の影響で、出雲駅伝が中止となるなど、箱根駅伝本大会自体の開催が懸念されたが、無事来年の正月2、3日は予定通り開催されることとなった。

 

    すっかり正月の風物詩となったこの大会。近年人気もうなぎ昇りで、日本テレビの視聴率も好調と聞く。大会は半日かけて生中継。沿道は多くのギャラリーで埋まり、優勝した大学や活躍した選手は大きくメディアで取り上げられ、ヒーローとなる。テレビ局は、毎回繰り広げられる選手の悲喜こもごもな人間模様をドラマ仕立てで演出し、視聴者のハートに訴える。これを愚直にやり続け、日本テレビ箱根駅伝を巨大なエンターテイメントに育てた。

    しかし駅伝自体が、アマチュアスポーツ好きの日本人の心を大きく捉えた事実も見逃せない。個人的には今や日本の三大人気アマチュア競技は、高校野球大学ラグビー、大学駅伝と言っても過言ではない。

 

    加えて、チームのために皆で襷をつなぐという行為が極めて日本人にはうける。チームのために自分が犠牲になっても(中継地点でぶっ倒れる極限まで走って)頑張るという極めて武士道的姿勢が日本人の心を揺さぶる。

    外国でこうした競技が流行らないのは、結局は自分さえ良ければいいという個人主義が主体の世の中にあっては、チームの優勝を皆の力で勝ち取るという雰囲気にはなりにくい。サッカーのワールドカップで、ブラジルのようにあれだけ個人技に秀でた選手がいても優勝できないのと同じ理屈である。

    チームが勝つためには自分が何をすべきか。その結果がタイムという形でよりはっきりと見える化できるから、駅伝競技はわかりやすくて、おもしろいということになる。

 

    さて、昨日の予選会は、従来の街中を走るのではなく、自衛隊の敷地を4周し、一般観客との接触をさけることになった。雨の中、気温も低かったようだが、強豪校、常連校、新興校等、各校の実力差も拮抗している感じがした。

 

    私の子供が某箱根駅伝出場校のチームに通っていたこともあり、すっかり大学駅伝にはまり、毎年この時期が楽しみである。予選会で敗れた選手が号泣する姿を見るにつけ、悲しくなるというドラマ性もあり、本大会以上にこの予選会に注目している。

 

    日中行われた結果をネットで確認することなく、夜に放送されたBS日テレのダイジェスト放送をワクワクしながら見た。

 

   順天堂大学はスーパー1年生の活躍で1位。中央大学や山梨学院、城西大、法政大なども順当に勝ち抜け。予想に反し常連の中央学院、上武大が10位以内に届かなかった一方、専修大が7年ぶりに予選突破という結果となった。

 

   惜しむらくは、筑波大学。今年26年ぶりに本戦出場を果たし、今回の予選会も満を持しての挑戦だったが、専修大学に18秒差と11位で涙をのんだ。「その1秒をけずりだせ」の東洋大学のスローガンではないが、1人が2秒縮めれば逆転勝ちできた。これを見るにつけ、駅伝は改めて一人ひとりの頑張りが大きな結果に結びつくという、「チームのために走る」ことの重大さを再確認するとともに、頑張った選手とチームに勝利の女神はご褒美を与えるのだという、至極単純な構図が見てとれる。

 

    そんな箱根駅伝はあと1ヶ月半後。コース上の沿道での応援などに制限が必要ないのか、冬場の競技だけにコロナウイルス対策が気になるところではある。さまざまな競技が通常モードに戻りつつあるなか、来年1月の大会ではどの大学が最初に大手町のゴールテープを切るのか、今から楽しみに待ちたい。

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宝石箱というものを一度見てみたい