今日の漢字487は「識」。常識はくつがえそう
今日の漢字は「識」。博識、識別、学識、意識、知識、認識、面識、良識。
常識を覆すというのがある。
今まで常識と思っていたことが、いつしか常識ではなくなること。
携帯電話など普及するはずがない。
飛行機の運賃が安くなるわけがない。
冷たいお茶など流行るはずがない。
ミネラルウォーターなど売れるわけがない。
インターネットで物が買えるわけがない。
仕事や学業は会社や学校に行ってやるもの。
これらの常識は見事なまでに覆えされた。昭和世代としては如実にそう思う。
だからこれからも「常識だ」ということを疑い、別の考え方、やり方があるのではないかと疑問を持つことが大事。それが新たなビジネスを生むことにもつながる。
例えば、
発電所が無くなる。自分で電気を作って蓄電池で貯める。
車が空を走る。ドローンタクシー。
車を持たない。自動運転でシェア。
新聞雑誌書籍がなくなる。全て電子化。
お茶の間のカラーテレビがなくなる。スマホで個人テレビ。
国の通貨がなくなる。世界統一通貨。
免許証がなくなる。証明は顔認証。
長生きする薬が開発される。
ガンの特効薬が開発される。
国境がなくなる。
都道府県や市町村が消滅する。
中卒のノーベル賞受賞者が現れる。
妄想を膨らませれば、非常識なことがどんどん出てくる。中には近い将来、実現するものが出てくるかもしれない。
私が常識を覆す開発者なら、次のことに挑戦したい。
寄せ鍋で使うスープを冷やして飲みやすくし、ペットボトルで販売。
日本人の口に合う、いろいろな種類の昆虫スナックの商品化。
サハラ砂漠に一大太陽光発電所を作り、マイクロ波で電力を輸入。
喋った言葉がその場でダイレクトに英語に翻訳される翻訳機。
犬の気持ちを読み取る機械。
海洋のどこに何の魚がいるか一目でわかる探知機。
どれもそんなこと出来るわけないだろうと鼻で笑われること必至だが、しかし待てよ。ライト兄弟が空を飛ぼうとした時だって、人が月に降り立った時だって、「そんなこと出来るわけがない」と人々は言った。
人間の飽くなき好奇心と探究心、失敗してもめげない気持ち、世の中を便利にしたいという強い願い。そうした、動物の中で人間だけが持つチャレンジ精神のおかげで、常識を覆し、文明が発達し、毎日未来を夢見て楽しく暮らせる世界ができたのである。
非常識にトライした多くの先人の努力と苦労の結晶で今がある。その恩恵を無駄にしてはいけないし、逆に我々はその貯金を食い潰さないようにしなければならない。
ただし、怖い常識もある。
日本が戦争するわけがない。憲法9条があるから。
国の財政が破綻するわけがない。
富士山が噴火するわけがない。
そうなるわけがないという常識じみた希望的観測は、東日本大震災で思い切り砕かれた。
世の中、何が起きるかわからない、常識を越える事象があることを肝に銘じ、想定外と呑気に構えるのではなく、非常識がいつか常識になるということを考えながら世の中を見ていけば、有事の際にも決して慌てることはないと思う。
ご愛読ありがとうございます。