笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字408は「母」。航空母艦について考える。

今日の漢字は「母」。空母、母国、母校、母音、酵母、乳母、母船、母集団、岸壁の母、母を訪ねて3千里。

 

    母という文字は、「乳房のある女性」の絵から生まれた漢字。

   生まれたり育ったりしたところは母校。

   帰るべきところは、航空母艦、母港。

    何かを生み出すもとは 母音、酵母

   このような分類が考えられる。

 

   かわぐちかいじ氏の漫画「空母いぶき」は中華人民共和国と日本が戦争をする漫画。最近、西島秀俊主演で映画化されたので、ご記憶の方も多いであろう。

     尖閣諸島に中国が上陸することから始まる日本と中国との緊張状態。自衛隊初となる空母いぶきが出動し、中国の空母広東と戦闘機バトルを繰り広げる。

 

     コロナウイルス収束後のアフターコロナは経済面で米中の覇権争いが一層熾烈になると予測するエコノミストは多い。経済もそうだが、軍事面でも、世界の影響力を失いつつある米国の弱体化に便乗して、中国が東シナ海南シナ海での影響力を強め、軍事力で大国アメリカと肩を並べる日がくるかもしれない。

 

    そんな近未来を予見するかのような「空母いぶき」の展開。21世紀の日中戦争で活躍する空母いぶきであるが、当然日本びいきの内容であるから、劇中では、いぶきが中国の駆逐艦にミサイルをぶちこむなど、思わず「ざまあみる」と快哉を叫ぶ内容ではあるが、現実的には日本が空母を所有できるかどうかは相当気微妙なところ。

    専守防衛憲法の縛りの中で、果たして戦闘機による攻撃を想定する空母が持てるのかという問題がある。憲法改正以上の超難しい問題をつきつけられそうな気がする。空母といえば太平洋戦争のミッドウェー会戦で沈没した空母群を思い浮かべるが、戦闘機を専守防衛のために空母に置くという発想は全く説得力を欠くことになろう。

 

    実際に日中間の武力衝突、戦争突入となれば、安全保障の観点から日本は米国の支援を受けることにはなるが、どこまでアメリカが協力してくれるのかは、蓋を開けなければわからない。

    漫画でも米国は静観するとうストーリーになっている。トランプも「俺は知らん。戦争に参加するには金もかかるし、両国間で解決せよ」と言い出しかねない。中国も軍事力では自国をはるかに凌駕するアメリカを簡単に敵に回すとは思えないが、世界最大の人口と高い経済成長を背景に軍事力に積極投資を進めれば、数十年後には覇権国家が中国となっている可能性は十分にある。

 

    コロナウイルス覇権国家交代に向けての転換点になるのではとする評論家もおり、アフターコロナも目が離せない状況である。日本政府は隣国に物凄く厄介な国があるという現実を直視した上で、近未来の国同士の衝突リスクを十分シミュレーションし、何が起きても「想定外」とならないよう、真剣に考えてほしいと思う。

f:id:laughing-egao:20200615200641j:plain

命の母Aは何でAがつくのだろうか