笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字405は「片」。家の片付けについて考える

今日の漢字は「片」。片手、片付け、片方、片腕、片側一車線、片鱗、片田舎、片平なぎさ片山まさゆき

 

     コロナウイルス感染拡大防止で家にいることが多かったことをきっかけに、要らなくなった家の物を大量に処分した。

 

   「人生がときめく片付けの魔法」で有名な近藤麻理恵氏、通称こんまりさんの片付けメソッドにならい、衣類、本、小物、家電、思い出の品などを見て、「これはときめかない」と思ったら、思いきって捨てるというもの。

 

    衣類などは、もう何年も着ておらず、いつか着るかもと、とってあるものばかり。カビでも生えているのでは、と匂いを嗅ぐくらい、もうときめく筈がない。

    単身赴任時代に使ってそのまま持ち帰ってきた炊飯器やドライヤー、櫛や靴、テレビ台なども、物置に放置しっぱなし。再び単身赴任するかもしれないからと保険で保管してきたが、カミさんから「もういい加減に捨てて」と言われ、スパッと処分した。

 

    あとは子供の所有物。もはや我が家の子供たちは家から巣だったので、小さい頃着ていた服、ゲーム、本、クリスマス用品など、これらも2度と使わないと判断して処分した。

 

     幸い自家用車はワンボックスなので、荷物はかなり積める。車に積んで近くの清掃工場に直接運ぶと、10キロあたり200円で処分できるので、大型ゴミは一気に片付く。エアロバイクも分解して捨てた。さすがに一度では処分できないので、毎週末、トータル4回に分けて運んだ。

 

     思いきって断捨離した結果、かなりスッキリした。家を建ててから20年以上経つが、本格的に整理したのは初めてで、今までどれくらい使わない物に溢れていたか、良くわかった。

 

     片付けしてみて得た教訓。

・こんまりさん推奨の「ときめくか否か」は、判断基準として大いにあり。ときめかなければ、バサッと捨てる覚悟を決めること。

・「これいつ使ったっけ」で思い出せなければ、不要と思え。

・空間が広々となると解放感があって気分が晴れやかになる(これ本当)。だから空間が広がることをイメージして捨てる。

・中途半端にリサイクルショップで売ろうとしない。高価なもの以外は二束三文。どうしても売るなら、「自分ならこれを着るか(使うか)」で判断して売る。

・最後は捨てる物に感謝して捨てる。

 

    ところで、こんまりさんはアメリカで大ブレイクし、ネットフリックスで片付けの番組が世界中に配信されている。その人気について、茂木健一郎氏は、「片付けを物と対話する作業ととらえ、物を擬人化。さらに物を『おうちの子』と言ったり、新品のタグ取りは『へその緒を切る行為』などと精神性を求める指導がユニークで、それが片付けを理論的作業ととらえる外国人には新鮮に写る」としている(なぜ日本の当たり前の世界に熱狂するのか)。

   日本人向けとは違う神聖化のアプローチで外国人の片付け心をくすぐるが、日本人にはそもそも万物に神が宿る信仰があるし、「勿体ない」で代表されるように基本的に物を大切にする国民性でもある。確かに家に有るものは、単なる所有物ではなく、心を豊かにしたり、楽しませたり、思い出が詰まっていたりと、苦楽を共にしてきた戦友という意識もある。

   要らないから捨てる、ときめかないから捨てるというのは、今までお世話になった物に対する反逆行為でもあるし、倦怠期で離婚する夫婦のような気もしないではない。しかし早晩、別れはいつか来るもの。ひとこと「今までありがとう」と念じて感謝して捨てれば、それほどバチが当たら無いような気がする。

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片言の英語もだんだん喋れなくなっている