笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字403は「改」。仕事の改善について考える


今日の漢字は「改」。改正、改竄、改訂、改定、改易、改築、改名、改造、朝令暮改


    グローバル時代、生き馬の目を抜く市場競争において、各企業は売上を上げ、利益を確保するため、生産性を高める工夫を凝らす。今はコロナウイルスの影響で自動車の販売も苦戦が続くが、トヨタ自動車は以前から、業務改善、いわゆるカイゼンを進め、作業効率アップ、生産性向上に務めている。


    トヨタ色式カイゼンを進める某企業に知人がいて、この前話を聞いた。とにかく仕事にムダがないかを徹底的に調べることから始まり、一つの業務を完遂させるのにかかった人と時間を調べ、作業時間を減らせないか、作業に関わる人を減らせないかを、作業に関わる全員で徹底的に議論する。


    そして話し合ううちに、実は管理者の承認を得るために、何人もの中間管理職の確認者がいたり、あまり必要がないのに他の部署に書類を回していたり、一度作ったのち、誰も見ないような報告書が作られていたりと、結構ムダがあることに気づく。

 

    前例主義だったり、昔の上司の細かい指示で始めた業務がたいした必要もないのに今でも続けられていたりと、複数の人間によって仕事を客観視することで、カイゼンできる部分が出てくるのだ。


    その会社では、生産性4倍増を目標に、社長の肝入りで始まったようだが、当の本人は、カイゼンの打ち合わせが多すぎ、本来の業務が滞り残業続きで、何のカイゼンかと嘆いていた。


    トヨタカイゼンで成果を挙げていることを考えれば、同様にカイゼンを取り上げる企業が増えていくことで生産性が向上するのは間違いない。最近もテレワークの増加で、ハンコで書類を確認する作業を廃止したり、ハンコの電子化も進んでいるようだ。私も常々、これだけパソコンやメールが進んでいるのに、いまだに書類をプリントアウトし、枠にハンコをついて回覧する事が無駄だと感じていた。コロナ対策をきっかけに、様々な無駄がそぎおとされて、効率良く仕事が回ることを期待したい。


   日本の一人あたりの労働生産性は、OECD加盟国36ケ国中21位。しかもヨーロッパとの比較では、ヨーロッパは1500時間働いて2%経済成長しているのに対し、日本は2000時間働いて1%しか成長していない。この事実をみるに付け、国際競争力を高めるためには労働生産性を上げるしかないのである。

 

    世の中は働き方改革で、残業も厭わず滅私奉公で会社のために働いた時代から、各人が効率良く仕事をし、余った時間で自分なりに充実した生活を過ごす時代に変わってきている。

    少しでも労働時間が減れば、家族や友人らと充実した時間を過ごすことがてきる。すべては人が資源であり、大人たちが仕事をしながら生き生きと過ごす姿を次世代の子供たちに見せることができれば、今後日本が着実に成長していく原動力になると思われる。

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