笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字344

今日の漢字は「雄」。英雄、雌雄、雄大、雄姿、群雄割拠、武雄市井上雄彦

    俗に「雌雄を決する」という。戦って勝敗を決めること。

    この言葉が一番似合うのが、プロ野球日本シリーズ。今まで数々のドラマが繰り広げられ、日本一で胴上げされる監督は最高の栄誉と称えられる。


   しかし最近の日本シリーズは、はっきり言って面白くない。理由は簡単、日本シリーズが、雌雄を決する戦いではないから。

    雌雄を決するは、大概は大一番の時に使う場合が多い。例えば、
高校野球甲子園大会の決勝戦
一騎討の選挙
オリンピックの各競技の決勝
総裁選挙

サッカー天皇杯決勝   など

   クライマックスシリーズ導入後の日本シリーズは、セリーグパリーグのその年に最も強かったチームではない。所謂クライマックスシリーズを勝ち抜いたチームが日本シリーズで戦う権利を得る。

    だから2位だろうと3位だろうと、クライマックスで勝ち上がり、相手チームを倒せば日本一になれる。

   雄か雌かを決める、その年の一番強い者を決める大会ではないから、白けるのである。


   昨年のソフトバンクは、ペナントレースで1位西武に2ゲームを離され2位でありながら、クライマックスシリーズで西武を破り、さらに日本シリーズでも巨人に4連勝。ラグビーワールドカップの陰に隠れ、全く盛り上がることなく、「いつの間にか終わった日本シリーズ」と揶揄された。

   全くつまらない。
   私はクライマックスシリーズ否定派である。こんなものは止めろと声を大にして言いたい。ペナントレースで1位になったチーム同士で日本シリーズを戦うべきであり、今の制度では、試合を見ても感動しない。


    確かな反論は、クライマックスシリーズをすると、消化試合を無くし、終盤まで盛り上がりを維持できる利点を言う。

  論理的には正しい。しかし試合の重みが違うように感じる。

   例えば、クライマックスシリーズを経た日本シリーズで、西武の清原が巨人を倒した時のように涙を見せるか?巨人の駒田が近鉄相手に0勝3敗からひっくり返した7戦目に打ったホームランで思い切りバンザイをするようなシーンが見られるか?

   今の日本シリーズでそうしたシーンは皆無。だから感動しない。

  優勝までの1年間のペナントレースの辛い思いや、日本一への意欲が、どうも2位、3位チームには感じられない。2位、3位なんだかから負けてもいいやという、おまけ感覚、真剣味に欠ける気持ちで日本シリーズに臨んでいるとしか思えない。

    以前千葉ロッテが3位からの下克上で日本一になったが、思い切り白けた。下克上という意味がわからない。

 

   百歩譲ってクライマックスシリーズを維持するのであれば、セ・パ4チームずつのトーナメントにし、1位チームVS4位チーム、2位VS3位とする。今のシステムで1位チームが負けるのは、2位3位チームと比べて試合勘が鈍っていること。2位3位チームは勝つため死闘を繰り広げ、勝ったチームは勢いがある。逆に1位チームは試合から遠ざかっているため、エンジンのかかりが遅い。20Ⅰ9年の西武がまさにそう。

    4チームのトーナメントにするためには、8チーム化が必須。そのためにセ・パ2チームづつ増やすのは容易ではないが、四国や北陸、静岡や岡山など、プロ野球ファンの潜在需要やペナントレースを開催するだけの球場はある。Jリーグのように地域密着で考えれば、不可能ではない。

    球団参入障壁を取り除き、ZOZOTOWNのように球団経営に意欲のある企業がチームを持つべきだと思う。球団参入にはなぜか江戸時代の鎖国状態が続くプロ野球界も、発想を転換する時代にきている。

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加山雄三はいつ見ても爽やかだ