笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字340

今日の漢字は「進」。進行、進捗、新進気鋭、進水、進出鬼没、進歩、匍匐前進、進学、躍進、猪突猛進、寺島進
    出処進退を問うというのがある。
   よくあるのが会社の不祥事で、経営トップの責任が問われた時、記者会見で必ずある「辞任についてはどうお考えですか?」「自分自身の進退についてはどうお考えですか?」という質問。
    最近では某電力会社の金品受領問題に絡み、会長、社長が引責辞任したのは記憶に新しい。
   自分自身が金銭の受領に関係していただけに言い逃れはできないが、最近感じるのが、マスコミの追及の常軌を逸する激しさ。

   特にトップの辞任に対しては、辞任に追い込むまで徹底的に叩き続け、報道がヒートアップ。これでもかと二の矢三の矢の記事を放ち、トップが辞任を口にした途端に潮が引くように報道は落ち着き、記事は減り元に戻る。この繰り返し。芸能人のバッシングと何ら変わらない。

    今回の件で言えば、何億ものお金がどうして工事を受注した一人の人間から還流するのか、発注に問題は無かったのか、電気料金がどう工事に化けているのか、そういう本質的なところをマスコミは深堀りしようとしない。簡単に記事にしやすい表面的なトップの責任追及と首のすげ替えを目的に取材しているとしか思えない。極めて表層的である。

  居酒屋でこんなことがあった。我々が飲んでいた後ろの席でどうもマスコミ人らしき人が大声で話している。

「あの○○の不正は絶対に暴いてやる」

「○○の首を取ってやる」「あともう少しで辞任まで追い込める」。

など、他の客がいるのをお構いなしに気勢をあげていた。正義感はわかるが、戦国時代じゃあるまいし首を取るは無いでしょ。マスコミの上から目線ぶりに唖然としたことがある。

  いつまでも社長の座にしがみつくのではなく、潔く後進に道を譲るのは美しいが、マスコミ、世間からの風当たりの強さに屈服して辞めざるを得ないというのも寂しい。つくづくトップのコンプライアンス意識というのは重要であると同時に、マスコミを敵に回すととても厄介だという現実を認識しなければならない。スキャンダルに餓えるマスコミの格好の餌食とならないよう、特に不法や不正については日頃から注意するとともに、トップが困った時に注進できる軍師のような側近が必要なのだと、一連の問題を通じて感じた次第。

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人間は常に進化し続ける存在