笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字326

今日の漢字は「迷」。迷走、混迷、低迷、迷い道、迷子、迷路、迷惑、迷彩服、二葉亭四迷

  迷走している東京オリンピック問題。コロナウィルスが世界に蔓延し、国際大会が軒並み中心に追い込まれる中、4ヶ月後に迫ったオリンピックの開催可否について、侃々諤々の議論がなされている。

   問題はヨーロッパを中心に依然として感染拡大が続いていること。特にイタリア、スペイン、フランスの状況がひどい。フランスは外出禁止令が発令されたほか、ドイツのメルケル首相も、第二次世界対戦以来の危機と述べるなど、感染が沈静化する見通しが一向にたっていない。

  東京オリンピックに臨む各国の代表選手は、7、8月のピークに向けて練習をしなければならないのに、まともに練習もできていない。開催強行か、中止か、延期か。不安な気持ちで過ごしているのは、IOCJOCの偉いさんではなく、選手、コーチとその家族である。

   小生も東京オリンピックの、とある競技のチケットが当たり、既にチケット代金は入金済みである。しかし、ひょっとすると、大会が中止になるとともにチケット代も返金されないかもしれない。糠喜びで終わる可能性もある。

    IOCが難しい判断を迫られることは百も承知であるが、ここは潔く、大会を延期してもらいたい。スポーツで優劣を争うよりも、まずは人命が最優先である。仮に感染が終息したとしても、ウィルスが壊滅するまでに至らなければ、どこかで火種はくすぶり続ける。大会が始まってから選手が感染すれば、競技どころではなくなる。

   選抜高校野球が中止を決めたことは大英断だと思うが、この状況の中、オリンピックの延期に対して異議を唱える人はどれだけいるだろうか。撤退を怖れてずるずると戦況を先延ばしし、尊い命が多数失われた太平洋戦争の歴史の教訓から学ぶべきである。ここはスパっと諦めて、次の手を考える。それがIOCの指導者に求められている。決断せよ、バッハ会長。

   オリンピックの主役は選手である。「利権ファースト」ではなく、「選手ファースト」であることの重みを感じてほしい。

   コロナウィルスが猛威をふるった2020年は、後生、世界史に語り継がれることであろう。世界史に残る大きな決断ではあるが、平和の祭典を暗黒の祭典に終わらせないよう、「2020東京オリンピック延期の決断は間違っていなかった」と後生に評価される英断を、今こそすべきである。

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名探偵は迷探偵でもある