笑顔漢字日記

全ての漢字を笑顔にしたい。そんな思いで常用漢字2136文字を目標にエッセイを書く無謀な北海道在住のアラ還オヤジ

今日の漢字316

今日の漢字は「族」。家族、族長、貴族、民族、種族、裸族、暴走族、ホタル族、水族館。

   ユーチューバー、マコなり社長が、「見るだけで人生を変える映画」ベスト5を紹介していたので、その中の1本を早速アマゾンプライムで見た。それはアメリカ映画「天使がくれた時間」。

   よがったし、泣けた。

  主人公のニコラス・ケイジは、事業に成功し、若き青年実業家。ペントハウスに美女をはべらし、独身を謳歌し、ホリエモンばりに何でも手にはいると豪語。ところがクリスマスの夜に一変。一夜明けると、いきなり13年前に付き合っていた元彼女と2人の子供の家庭を築くマイホームパパに。そしてしがないタイヤ売りのセールスマンに成り下がっているシチュエーションに放り込まれ、慌てふためくニコラス。

   最初は妻や幼い子供のうざったさ、給料の安さに辟易するが、今の生活に十分満足する妻の愛らしさ、幼い子供のいとおしさ、まわりの男連中の暖かさに次第に目覚め、貧しいがとても幸せな人生だと気づき始める。

  しかしそれもつかの間、再び元の独身社長に戻り、みんなを失ってしまったことに呆然とするニコラス。

   この映画は、幸せとは、お金でも名声でも美女をはべらすことでもなく、慎ましくても、愛する妻、子供、楽しげな仲間たちに囲まれて生きることが、いかに幸せなことかという、至極当たり前のことを伝えている。

   それを映画で敢えて言うことは、逆に普段我々は、前半のニコラスを知らず知らずのうちに追い求めているからに他ならない。世の中にはびこる金銭史上主義、地位や名声、肩書きに価値を見いだす愚かな我々に警鐘を鳴らしているのだ。

  この映画は2000年に公開と20年前ながら、全く古さがない。投資だ買収だ金儲けだと血眼でかけ回るニコラスは、拝金主義の現在と何も変わっていない。そのことに笑える反面、20年経っても何も変わっていないことに、唖然とするとともに、薄ら寂しくなってきた。

   改めて考えよう。日頃家族を、妻子供を大事にしているか。身近な人に感謝しているか、仕事だお金だ地位名声だと、家族や恋人を省みずに暴走していないか。今の生活は当たり前だと思っていないか。

   人とのつながりを大切にしよう。自分の関わりのある人全てに感謝しよう。そう思わされた良作であった。

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荻野目洋子は「湾岸太陽族